wowakaが死んだ

 

 

題名の通り。

 

「好きな人には今すぐ好きと伝えた方がいい」と言うけど果たして本当なんだろうか。

 

ネット上の関わりなんて希薄なものだから無くなる時は一瞬で無くなってしまうから、感謝やいい所は積極的に伝えた方がいい、みたいな言説はよく聞くけれど、自分はネット上に拘らず、人気者に何か話しかけて何か感情を相手に抱かせる、という想像がとてもし辛い。例えば自分はVtuberの生放送によく行く訳だけど、コメントは全くしないし、ライブに行っても声を出して何かする、という事からは縁遠い。

 

自分は何にでも相手のリアクションが無いと苦しいと思ってしまうんだけど、それって他の人間もそうなんじゃないか。自分が声を上げても相手が何にも返してくれない事に対する苦しさみたいなものは当然皆あるものだと思っているけど、ライブとかだと相手のリアクションが無い事へのストレスが霧散するのは自分と他人ではどういった意識の差があるんだろう。

 

人気者が居なくなって「感謝を伝えておけばよかった」とか「作品への感想を伝えればよかった」とか言う人間は多いんだけど、果たしてその感謝だとかは居なくなる前に言ったとして伝わったのかどうか、塵も積もれば、という話があるけど塵でもいい、と思えるのは余程の聖人か、余程古くから推してきて「私が育てた」と言える人間だけなんじゃないかと思う。人気者の前で、「私は応援する有象無象の1人でいい」って言うのは簡単だけど、それって詭弁じゃない?やっぱりどうやっても自分は人気者と1対1でコミュニケーションが取りたい。1対1でコミュニケーションが取れない相手に対しての愛情なんてたかが知れてると思ってしまう。だからあなたの周りにいる好きな人間には今すぐ好きと伝えるのがいいのかもしれないけど、人気者に対して自分は一歩引けてしまう、ただの臆病な話だ。

 

wowakaは死んだけど自分にはどうする事も出来ない。確かに大好きだったけど別に証明する何かを持っている訳ではない。心の中でいくら好きだと思っていていても大きな声を持っている人や綺麗なイラストを描ける人、側にいる人には敵わない。そういった表現方法を持っている人間を前にして、「(もしかして伝わるかもしれないから)好きな人間にはすぐに好きだと言った方がいい」と言われるのは途轍もなく虚しい。