パーフェクトゲーム

 

「あなたの事が好きである」という旨のメッセージを本当に相手に届けたい時にどうやって伝えるか、迷ってしまって大事な時に限って上手くいかない。

 

この悩み自体はごく使い古されたような物であるし、「あなたに好きだと伝えたい」というような歌詞はJ-POPでも散見されるので、とても平凡なものではあると思うのだけれど、「あなたの事が好きである」って事を伝えたい時って愛の告白のような場面だけに限らず、「あなたに自信を持って欲しい」「あなたに嫌われたくない」「あなたを嫌いだと思ってはいません」みたいな、そういう意図を持って発している(むしろそちらの方が多い)。

 

そういう事を相手に伝える時に一番大事な物は誠実さとか切実さとかだと今まで信じてきたんだけど、最近になってそうではないのかもしれない、と考えるようになってきた。相手に自分の言葉を信じてもらう為に必要なのは、パッケージの仕方だとか、演出の仕方とか、内面というよりむしろ外見の方なのかもしれない。

今までは自分の本当に内面にある言葉をできるだけ自分の知ってる言葉に照らし合わせて、間違えないように出来るだけ伝える事を重要視して、出来るだけ考える事が誠実さに繋がると思っていたけど、そもそも自分のありのままを伝える事が「誠実さ」と対極にあるのでは?言い方は悪いけど言葉よりも全然行動の方が大事で、言葉自体は軽薄なものでもいいのでは?と思ってきた。だとしても言葉を選ぶ事はやめられない。より軽い言葉を選ぶようにもう一段階時間がかかってしまうだけだ。結局自分如きの内面にある言葉なんてどうせろくなものでもない。

率直に言ってしまうと言葉を考える時間があったら金を積んだ方がいいのでは?みたいな話でした。

 

 

そもそも「愛している」と言って欲しい人間に「愛している」と伝えても溢れて何も残らないに決まっている。「愛している」と言われたい人間に対して、必要な事は「愛している」と言葉を一生懸命考えて伝える事ではない。その人を本当に愛しているなら、その人の信じられるものにパッケージしてそれを継続的に贈る事だ。そういう事はなんとなくわかっているのだけど、上手くできない。

 

以上、夢見りあむへの私信でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

具合悪い中書いた名取へのファンレターにも「大好きな人に大好き、とどう伝えたらいいかわからない」という旨を書いた。具合悪い時に気持ち悪い文章を書きがちなんだよな。名取が飛んで跳ねてる所を見ていると本当に嬉しかった。素直に嬉しさが身体に出てくれればいいのに。

ありのままをひけらかすのはただの卑屈の押し付けでしかない。わかってるんだけどなあ。あなたの事を愛してると伝えるのに必要なのは伝える側の自信である、わかってるんだけど。

 

 

 

ごめんなさい、あなたの事が大好きです、ごめんなさい。気持ち悪いね、ごめんね。